症例大全集

右肩の痛みで腕が上がらないのは筋トレのしすぎが原因!?

こんにちは。

大阪市中央区本町でカイロプラクティック整体院を運営しているUenishi整体院院長の上西です。

今回のテーマは、「右肩の痛みで腕が上がらないのは筋トレのしすぎが原因!?」についてお話していきたいと思います。

健康増進目的や、見た目印象を変えるために、今筋トレが密かにブームになっています。

私も体を動かすことは好きな方で、見た目の維持にもこだわりたい方なので、筋トレすることは大賛成です。

しかし、体に痛みが出たときや、元々痛みがある人には、筋トレすることで悪影響に働く場合があります。

過去に、長年右肩の痛みで腕が上がらないという方が来られたのですが、趣味で行っているトレーニングが原因で、症状を長引かせてしまっていたという事例があったので、その内容をシェアしたいと思います。

この方は、週に2回ジムに行って筋トレをするのが趣味で、体つきも良く、草野球も週に一回行っているとてもスポーツ好きの方でした。

しかし、半年ほど前から右肩の痛みを訴えて腕が上がらなくなり、筋トレも思うようにできないばかりか、草野球でも次第にボールを投げることができなくなってきたのです。

では、ここからは実際のやり取りを紹介していきますね。

 

〈上西〉
こんにちは。

今日はどのような事でお困りですか?

 

〈患者様〉
はい。右肩の痛みです。

最近痛みが強くて、
肩を上げられなくなってきてきたんです。

 

〈上西〉
痛みはいつからですか?

 

〈患者様〉
痛みを感じ始めたのは
半年ほど前からです。

趣味で草野球をしてるんですが、
ボールを投げるときに右肩に痛みを感じ初めて
そこからずっと痛みが続いてるんです。

最近では、まともに投げられなくなってきて。

 

〈上西〉
そうですか?

 

〈患者様〉
はい。
あと私筋トレも趣味でして。

パーソナルトレーニングジムに行って
筋トレの指導をしてもらってるんですが、

背筋のトレーニングで
バーを両手で持って上から下に
引き下げるトレーニングの時にも
右肩に痛みが出てうまく力が入らないんです。

最近は右肩の状態がますます悪くなってきて、
草野球で投げる事も、トレーニングをする事も
まともにできなくなってきました。

これって何とかなりますかね?

 

〈上西〉
そうですか?
わかりました。

いろいろ考えられますが、
まずは体の状態を検査してみてみましょう。

 

〈患者様〉
はい。
お願いします。

 

(肩の可動域を検査中…。)

 

〈上西〉
かなり肩の動きが固いですね。

 

〈患者様〉
そうなんです。

昔から体は固い方なんですが、
最近ますます固くなってきたような気がします。

 

〈上西〉
ジムでトレーニングを始めたのは
いつからですか?

 

〈患者様〉
ちょうど一年前です。

 

〈上西〉
右肩の痛みが出だしたのが半年前ですよね?

トレーニングを始めてから
体が固くなってませんか?

 

〈患者様〉
厳密にはわからないですが、
そう言われればそうですかね?

 

〈上西〉
これはちょっと筋トレを
中止した方が良いですよ!

筋トレが逆効果になっていると思います。

もともと体が固い人には
よくある事なんですが。

 

〈患者様〉
えっ!なんでですか?

 

〈上西〉
肩周りの筋肉を鍛えすぎてしまって
筋肉が固くなってしまってるんですよ。

実際に肩甲骨の動きが
ほとんどありませんし。

これでは、ボールを投げるどころか、
腕を上げることさえ難しいですね。

 

〈患者様〉
そんなに固くなってるんですか?

 

〈上西〉
はい。

肩の動きというのは、
肩甲骨と上腕骨はもちろんですが、

背骨、肋骨、鎖骨も
肩の動きに関与しています。

でも今の状態は、鍛えられた筋肉で
体幹部分の動きが制限されて、

肩甲骨と腕だけで
動かそうとしている状態です。

このまま無理して続けると、
肩関節の軟骨が壊れてしまいますよ!

 

〈患者様〉
そうなんですか?
じゃあ、どうしたら良いですかね?

 

〈上西〉
肩の動きについては
私でなんとかできると思いますので、

しばらくは筋トレは中止して
ストレッチに専念しましょう。

できますか?

 

〈患者様〉
わかりました。
当面は筋トレは控えるようにします。

 

とここまでがやり取りです。

筋トレはその目的とやり方を間違えなければ、よい効果を発揮すると思います。

しかし自分の体質や、やり方を間違えると、場合によっては逆効果になります。

多くの方がジムで鍛える目的は、筋力アップと見た目の変化だと思いますが、その場合に注目される筋肉が大胸筋や広背筋などのアウターマッスルと言われる筋肉です。

これらは、遠心力を使うスポーツ(例えば野球やゴルフ)にはとても不向きで、体を固めてしまい、結果的に動きが固くなってしまうのです。

この患者様の場合、病院で検査したところ、肩の軟部組織損傷の一歩手前でした。

筋トレの影響によって、肩の柔軟性を損なう場合があるため、元々痛みがある方が始める時には注意が必要です。

トレーニングを行なっていて、途中で何かおかしい、うまくいかないと感じるときは、そのまま続けるのではなく、一度立ち止まって考えてみましょう。

このように自分の直感力も駆使しながら、正しいトレーニングに近づけて、何より怪我をしない体づくりを目指しましょうね。

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