症例大全集

腰痛と左の股関節痛が同時に起こった原因と治療

こんにちは。

大阪市中央区本町でカイロプラクティック整体院を運営しております、Uenishi整体院院長の上西です。

今回のテーマは「腰痛と股関節痛」についてです。

腰痛の方で股関節の痛みもお持ちの人というのはかなり多く、腰からお尻、または鼠径部にかけて痛みが広がってしまい、酷くなるとまともに歩けない、寝返りが打てないという症状に陥ってしまうことがあります。

そんな方に、症状改善のヒントになるような出来事をお話します。

70代女性の方のお話ですが、以前に左の人工股関節の手術をされ、痛みは一旦おさまったのですが、その半年後に再度腰痛と左の股関節に痛みが出現し、来院されました。

そしてこの患者様は、過去に病院で「腰部脊柱管狭窄症」と診断されていました。

このように複数の持病と手術歴をお持ちだったのですが、結果的には症状が改善したのです。

その原因と、問診の一部始終をお伝えさせていただきます。

もしあなたも、腰痛と股関節痛2つを同時にお持ちなら、参考になるかもしれませんよ!

 

〈上西〉
こんにちは。
かなり痛そうですね。

どうされましたか?

 

〈患者様〉
そうなんです。
腰痛と左の股関節の痛みで悩んでます。

 

〈上西〉
いつからですか?

 

〈患者様〉
痛みが酷くなってきたのは2週間前からです。

椅子から上がったり、歩いていると
腰からお尻にかけての痛みが酷くなって
どんどん姿勢が前屈みになってきたんです。

 

〈上西〉
それは大変ですね。
これまでも腰に問題はあったんですか?

 

〈患者様〉
はい。
腰痛はずっと患っていました。

2年前に腰が痛くなって
病院で診てもらったときには
「腰部脊柱管狭窄症」と診断されまして。

それからはなんとか
普通に生活ができてたんですが。

1年前に左股関節に痛みが出て
病院に行きましたら

左の股関節が変形している事が
分かりまして。

そして日が経つにつれて
股関節の痛みがどんどん増してきたので

今年になって思い切って
手術をしたんです。

 

〈上西〉
なるほど。それで?

 

〈患者様〉
それからは痛みがひいて
楽になったのですが、

2週間前から同じ場所に
また痛みが戻ってきて。

手術をした病院で
診てもらったんですけど、

検査の結果は異常なしで
「手術の場所も問題ない」
って言われました。

”じゃあ、この痛み、
これからどうなるんだろう?”って。

心配になって、
必死に診てもらえるところを探していたら
先生のところが見つかったんです。

 

〈上西〉
そうでしたか?
まだまだお元気なので、
少しでも楽に過ごしたいですよね。

 

〈患者様〉
はい。

こんな私でもなんとかなりますかね?

 

〈上西〉
んーっ。

股関節を手術されているので、
詳しく診てみないともなんともですが、
とりあえず診てみましょう。

では私の方を向いて立っていただけますか?

 

〈患者様〉
はい。

 

(立った姿勢を観察中…。)

女性の脚のイラスト

〈上西〉
かなりバランスが悪いですね。

左の脚が曲がってしまってますよ!

これは明らかに右足と左足の
長さが違いますよね?

 

〈患者様〉
そうなんです。
左の膝を曲げていないと、
両足の長さが合わないんです。

 

〈上西〉
これっていつからですか?

 

〈患者様〉
股関節を手術してからだと思います。

 

〈上西〉
そうですか?

それに、かなり上半身が
前に倒れていますね。

 

〈患者様〉
はい。
痛みでもうこれ以上は伸ばせないんです。

 

〈上西〉
なるほど。
分かりました。

それでは次にベッドに
うつ伏せに寝ていたでけますか?

 

〈患者様〉
はい。

 

(患者様をうつ伏せになってもらい検査…。)

 

〈上西〉
かなり、骨盤にゆがみがありますね。

左右の骨盤の高さが全然違いますし、
足の長さも2センチほど差があります。

左の股関節を手術していますので、
足の長さの違いは少なからず
その影響があるかもしれませんね。

まずは、骨盤の形を戻して
腰の負担を減らしましょう。

左の股関節は触りませんから
安心てくださいね。

 

〈患者様〉
はい。お願いします。

 

とここまでが問診でのやりとりです。

このあと、どうなったかというと、

当日の施術で腰痛と股関節の痛みは緩和し、3回目の施術ではかなり痛みは減っていました。

立ったときに左膝が曲がっていたのがほぼ真っ直ぐに伸びて、前傾姿勢だった体もまた、真っ直ぐになっていました。

そして症状は、歩いて買い物に行くには不自由がない程にまで回復していました。

「腰部脊柱管狭窄症」「変形性股関節症の手術」という既往歴があったにもかかわらず、たった数回の施術で症状が変化したこの患者様、一体何が原因だったのでしょうか?

結果から推測して、今回の腰痛と左の股関節を出していたのは、”骨盤のゆがみ”でした。

この患者様は骨盤に大きなゆがみがあって、それによって下半身のバランスを崩していました。

そうして腰椎や股関節に負荷がかかってしまい、今回の痛みに発展したんだと思われます。

下半身の体重を支える上で、股関節と骨盤の役割は大きく、その位置関係によって下半身にかかる負荷の大小に大きく関わります。

左の股関節が変形を起こした事。腰部脊柱管狭窄症と診断された事。

実は過去に診断されたこれらの病名についても、骨盤のゆがみがあった事により起きた現象と言えるのではないでしょうか。

今後の対策として、1ヶ月に一回骨盤のメンテナンスを行うということで、今も当整体院に通っていただいております。

全ての腰痛、股関節痛に当てはまるわけではありませんが、症状がおさまらない場合は、骨盤のゆがみについて診ておいてもらった方が良いのではないかと思います。

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