体に起こる多くの不調の中で、腰痛は男性で1位、女性で2位という国民の代表的疾患となっています。
腰痛には腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症など病名がつく腰痛から、検査をしても全く異常が見つからない原因不明の腰痛と幅広く腰痛の種類が存在しますが、
腰痛とはその区別にかかわらず、共通した「根底にある原因」が必ず存在します。
それでは、腰痛の真の原因について、これから深掘りしていきたいと思います。
腰痛セルフチェックリスト
まずはあなたの腰痛が今どれぐらいの状態なのかセルフチェックしてみましょう。
点数が高い項目ほど、状態が悪いことを示しています。
症状の目安は、軽度(1〜5点) 中等度(6〜10点) 重度(11点以上)になります。
✔︎腰が重い | 1点 |
✔︎ 腰がつっぱる | 1点 |
✔︎ 腰の前屈で痛みを感じる | 2点 |
✔︎ ストレッチすると楽になる | 1点 |
✔︎ 腰を温めると楽になる | 1点 |
✔︎ 体に”ゆがみ”があると感じている | 2点 |
✔︎ 年に一回以上ぎっくり腰を起こす | 3点 |
✔︎ 腰をそらすと痛みを感じる | 3点 |
✔︎ 仰向けで寝るのが難しい | 3点 |
✔︎ 朝起きるときに腰が痛い | 3点 |
✔︎ お尻や脚にしびれを感じる | 5点 |
✔︎ しばらく歩くと止まりたくなる | 6点 |
✔︎ 足の裏の感覚がおかしい | 6点 |
✔︎ どの姿勢を取っても痛みがある | 5点 |
✔︎ 片側の足に力が入りにくい | 7点 |
・軽度(1〜5点)
・中等度(6〜10点)
・重度(11点以上)
あなたの腰痛はどの部類に入りましたか?
このチェックはあくまで一つの目安に過ぎませんが、この先を読み進めることによって、それらの症状一つ一つが、どのようにして起きているのか、症状と原因とが結びついてくることでしょう。
なぜ腰痛は一度起きると長く引きずってしまうのか?
腰痛が長引く原因。それは行動習慣の変化による姿勢の悪化にあります。
その中でで考えられる2つの原因。それは、
①仕事や子育てにおいて、一定姿勢で過ごす時間が多くなったこと。
②生活習慣の変化によって、以前よりも明らかに活動量が低下していること。
これによって、背骨の形状が少しずつ変化してきていることが考えられます。
「パソコンやスマホに向き合う時間が長くなった。」
「コロナの蔓延で外出しなくなった。」
という現象は、正にこの典型です。
ここにストレスが重なることでさらに痛みに敏感になり、腰痛の完治が難しくなってしまうのです。
腰痛が良くならない人の間違った認識
それにも関わらず、腰痛の治療やケアが「原因を解消する」という考えに基づいて行われていないと、一時的に腰痛がマシになっても、長期的に見て良くなっていくことはないのです。
腰痛に関して、間違った認識を持っている人の考え方は以下のようなものです。
✔︎マッサージで良くなると思っている人
✔︎腹筋や背筋の筋肉を一生懸命鍛えている人
✔︎すぐにコルセットを巻く癖がある人
✔︎痛み止め(注射や薬)に頼る人
整形外科や整骨(接骨)院で腰痛治療がうまくいかなかった人の理由
腰痛で整形外科や整骨院に散々通い詰めた挙げ句、良くならなかった方に話を聞いてみると、たいていのケースで注射やマッサージ、電気治療、腰の牽引などをしています。
しかし、しばらくすると痛みが再発し、治療の効果が長続きしないと言うのです。
これでは良くなるはずがありません。
なぜならこれら全ては、対処療法だからです。
腰痛は、根本的な原因を見つけられない限り、日に日に良くなるということはあり得ません。
腰痛が起きる根本的原因
腰痛が起こる根本的な問題、それは骨が神経に触れてしまうことで起きているのです。
腰椎には「椎間孔(ついかんこう)」という神経が背骨から出てくる穴があり、それが狭くなることで神経が触れてしまうのです。
椎間孔は、上下ふたつの椎骨で構成されているため、背骨の配列がズレてしまうと椎間孔の形も変化します。
つまり、背骨の配列がズレる現象が日常生活で起きてしまうと、腰痛が発生するということになります。
背骨の配列異常は見た目の姿勢でも分かります。
上の左の図を見てみると、本来正常な背骨は、このように程よくS字型にカーブしている作りになっているのですが、
背骨のS字カーブが無さすぎたり、逆に強すぎたりする人は椎間孔が狭くなりやすく、腰痛が起きやすいのです。
実際には、腰痛患者さんの7割以上にこのような「背骨のS字弯曲の異常」が見つかります。
腰痛が起きる日常生活の典型的なケース
腰痛が出る典型的なケースをひとつ紹介しましょう。
それはデスクワークなどでの座りっぱなしの姿勢を続けている人です。
椅子に座り続ける姿勢は骨盤が後方に倒れ、腰椎はズレてしまいやすくなります。
このような姿勢を何ヶ月も続けると、背骨の弯曲は大きく崩れ、自分で正しい姿勢に戻せなくなります。
椎間孔は狭まり、神経を圧迫し腰痛が悪化、そして慢性化してしまうのです。
これでは、対処療法を行っても体は全く反応してくれません。
椎間板ヘルニアなど病名を診断された場合、治療はどうすればいい?
腰痛の中には病院の検査で異常が見つかるケースもあります。
その代表格として挙げられるのが、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、腰椎すべり症などの疾患です。
このような腰痛をお持ちの方は、手術も視野に入れて治療を考えておられるかもしれません。
一般の人はMRIで腰の異常を指摘されると、その部位を手術で摘出しないと治らないと思われる方がいますが、たとえ異常があっても、体に悪さを起こしていなければ手をつける必要がないのです。
よって安直に手術を選択すると言うのは、早まった判断と言えるでしょう。
まず症状の出どころがどこから起きているのか、慎重に精査する必要があります。
腰痛の根本改善に最も大切なことは「仙骨」の調整
腰痛改善で最も大切なことは、背骨を理想的な弯曲に近づけることですが、その鍵となるのは背骨の土台にある「仙骨」の存在です。
仙骨の傾きが強いと、弯曲の強い姿勢になってしまいますし、逆に傾きが浅いとカーブの少ない真っ直ぐな姿勢になってしまいます。
当院の腰痛治療では、そのほとんどで仙骨の調整を行います。
正しい仙骨の角度に調整することで、理想的な背骨の弯曲を作ると、神経の圧迫が少なくなって、腰痛は緩和していきます。
そしてその後も再発しにくくなります。
弯曲が正常に近づけば、椎間板や脊柱管にかかる負荷も変化します。
椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症など病院で、手術を進められるような疾患をお持ちの方でも、当院が対応できる理由はここにあります。
このように当院では仙骨から骨格構造を変化させることで、神経の通り道を確保する施術を行います。