腰や脚の痛みが酷く、病院で診てもらったら腰椎椎間板ヘルニアと診断された…。
治療法を先生から告げられ、疑うこともなく定期的に病院に通う日々。
でも一向に良くなる兆しがない。
あなたもこんな経験ありませんか?
しかしこれ、お医者さんのせいではありません。
あなたのせいです。
あなたは最初にミスを犯しているのです。
それは「疑うことなく治療を受け入れたということ。」
腰椎椎間板ヘルニアの治療にあたる時、どのような治療を選択するかということがとても大事なことなんです。
様々な治療法がある中でそのリスクやメリットを整体師の立場からお話ししたいと思います。
その前にあなたが腰椎椎間板ヘルニアとはなんぞや?どんな原因で起こるのかということを知っておいた方がよいでしょう。
腰椎椎間板ヘルニアの事をあまり知らない人は、まずこの記事に目を通してください。
そして見終わったらこちらに戻ってきてくださいね。椎間板ヘルニアに直結する本当の原因とは?コレを知ればヘルニアは治せる!
目次
病院で行う腰椎椎間板ヘルニアの治療法は大きく分けて2つある
保存治療
実は腰椎椎間板ヘルニアのほとんどのケースがこの保存治療になります。
なぜなら自然治癒が起こることがあるからです。
病院ではあまりひどくないと判断した場合、これらの方法によって腰椎椎間板ヘルニアを治療していくことがあります。
コルセット固定
腰をコルセットでガッチリと固定して、腰を安静状態にさせる治療方法です。
腰に負担をかけないことで痛みも起きにくく、比較的日常生活が過ごしやすくなります。
しかしコルセットをつけ続けることで、腰回りにあった筋肉が衰え、腰を自分の力で支えられなくなってしまうことがあります。
そうなるとコルセトなしでは生活できなくなるだけでなく、腰痛が一向に治らないと言うことになってしまうため、急性期の痛みがきつい時に限定して装着することが多いです。
物理療法(電気治療)
低周波や中周波の治療器を使って、患部の筋肉を緩めリラックスさせる治療法になります。
筋肉を緩めることにより腰痛の緩和につながりますが、神経の圧迫を取り除くわけではありませんので、根本的な治療法とは言えないでしょう。
痛みで筋肉が緊張しているときは、神経の痛みと筋肉の痛みが合わさって痛みが増幅されるので、一時的な緩和につながります。
リハビリ療法
理学療法士によって運動療法を行います。
主にストレッチや筋力トレーニングなど体を動かして、椎間板にかかる負担を少なくするために行われます。
しかし、運動をする際に神経の圧迫が強くなるときは痛みが増強して苦痛を伴います。
リハビリ自体が長丁場になることも多く、根気と忍耐が必要になることもあります。
投薬
痛み止めによって症状を緩和させる目的で使われます。
疼痛緩和、筋肉の緊張を取る、神経の修復を促すなど薬の種類は様々で用途によって使い分けがされます。
痛みが強い時期などは、一時的に痛みを和らげることができますのでよく使われているようですが、長く使っていると効きが悪くなってきたり、胃腸を悪くしてしまうというような副作用を起こしてしまうこともあります。
長期に服用するよりも一時的な使用が望ましいとも言われています。
ブロック注射
神経ブロックとも言われ、痛みを起こしていると思われる神経付近に局所麻酔薬を注射するものです。
ペインクリニックでこのようなブロック注射を行っているところが多く、腰椎椎間板ヘルニアの治療というよりは、痛みを注射で麻痺させ緩和させるという目的で行っています。
他にも硬膜外ブロックという方法があります。
これは脊椎専門医が行う脊髄に向けて注射をする治療法で、脊髄を包む硬膜という膜の外側に局所麻酔薬を注射することで脊髄から枝分かれした馬尾神経に浸潤させることで痛みを取り除く方法です。
一般的なブロック注射とは違い、かなり高度な技術が必要になります。
しかし、痛みを麻酔で麻痺させていることに変わりはないので、数日経つと又痛みが再発してしまい、根本治療とは言えません。
治療の際もかなりの痛みを伴います。
外科手術治療
腰椎椎間板ヘルニアで手術になるケースは意外に低く、全体の1割から2割の方が行っているようです。
手術の方法としては、レーザーで椎間板の髄核を焼き切り、椎間板腔を陰圧にしてヘルニアをへこませるというPLDD法から、内視鏡を使って直接ヘルニアを取り除くPELD・MED法があり、日帰りで手術ができるようです。
しかし、全てのヘルニアを取り除くことができなかったり、術後に再発を起こしたりするため決して効果の高い方法とは言えない。
又椎間板ヘルニアが重度になると、背骨の一部を切除したり、背骨どうしを固定したりする手術法もあります。
これは全身麻酔で行うため、体への負担も大きくなります。
又手術後、すぐに症状が軽快になるということは少なく、リハビリを経て少しずつ回復させていくという経緯を取ることが多いようです。
脊髄付近にメスを入れるということで、神経を傷つける恐れがあることなど、外科手術は大変リスクが高い治療法と言えるでしょう。
腰椎椎間板ヘルニアについて整体師の見立てと見解
西洋医学における腰椎椎間板ヘルニアの考え方
まず西洋医学の考え方は、検査で病変部分を確認し、その場所をどのように改善させるかを考えます。
その選択肢として外科手術治療と保存治療に大きく分けられるのです。
簡単にいうと手術するほどのものでない病変の場合は、保存治療を。
手術するレベルに達していれば外科手術を選択するという、二者択一の判断になります。
西洋医学の治療の考え方とは病変部分にフォーカスした考え方です。
腰椎椎間板ヘルニアであれば、腰椎の部分にフォーカスしています。
腰椎部分をMRIなどで見て
「神経の通り道をどのようにして広げるか?」
「どのようにして神経の圧迫を取り除くか?」
ということを物理的に考えます。
その結果、手術によって骨を削る、椎間板を取り除くことが1番早く症状の改善につながると考えます。
そして腰椎椎間板ヘルニアの手術は、過去のエビデンスに基づいて成功率などを踏まえてどの手術を実行するかを考え、患者さんにアドアイスします。
代替療法における腰椎椎間板ヘルニアの考え方
代替療法と言うのは、厚生労働省が認可していない治療方法のことで、一般的に自費で行う整体院やカイロプラクティック、オステオパシー、気功、温熱療法、〜セラピーなどの民間療法を指します。
代替療法の種類はたくさんあるので治療の考え方は様々ですが、西洋医学との大きな違いとして、レントゲンMRIを撮って検査ができない、手術や注射ができないという点が挙げられます。
と言うことは外から体を傷つけずに手を加えて、体の内部を変えていくしか方法はありません。
例えば、マッサージや手技によって関節周囲の組織を柔らかくしたり、関節のズレを整えたりします。
よって西洋医学に対して言えることは、
治療の方針に一定の決まりがないために、物理的な考え方だけではなく、体全体の関連作用も踏まえて総合的に判断するという柔軟な考え方もできます。
手しか使えない、外からしかアプローチできないと言うことでいろんな考え方を駆使するセラピストもたくさんいます。
腰椎椎間板ヘルニアの治療はどのような方法がベストなのか?
まず腰椎椎間板ヘルニアと言うのは”とても厄介な病気だ”と言うことを先にお伝えしておきます。
その理由は、この病気が一朝一夕で起こったものではなく、腰椎や椎間板にかかる負担が長年に渡って積み重なり起こったと考えられる病気だからです。
よって「これさえすれば間違いない!」と言った治療法は存在しないのです。
腰椎椎間板ヘルニアで治療法を考える場合、
外科手術治療は即効性がありますが、逆に後遺症が出ると言った大きなリスクがありますし、保存治療では症状が良くなるまでに長い歳月がかかることもあります。
一方代替療法はというと、数多くのものがあるために一から探して自分に合う施術に巡り合えるかどうかも分かりません。
自分に合った最善の治療法を選ぶ上で大切なこと
自分に合った治療法を選ぶ上で一つ大事なポイントをあげるとすれば、「なぜ腰椎椎間板ヘルニアが起こったのか?」と言う本当の原因を深追いすることにあります。
多くの人はその痛みをすぐになんとかしたいと思うあまり、原因を考えずにすぐに治療を始めがちですが、正しい原因が分からない限り、その治療は、一か八か?賭けの治療になってしまいます。
リスクがある治療ほど、安易に決断するべきではありません。
なぜなら症状には必ず原因が存在するからです。
原因が分かってこそ、その逆に向かうように治療をするからうまくいくのです。
「腰に負担がかかったから。」と言うのでは浅すぎます。
もっと根本的な原因です。
なぜ腰椎や椎間板に負担がかかってしまったのか?
腰に負担がかかる日常生活での繰り返しの動作はなかったか?
腰椎に負担をかける骨格上の問題はないか?
難しいですが、これはとても大切なことです。
専門家と一緒に本当の原因を特定して、正しい治療法を選びましょう。
まとめ
西洋医学そして代替治療は、住み分けがされています。
緊急性を要する場合はもちろん病院で手術が必要になりますし、保存治療で治せる場合は体を傷つけずに治せるため、予後が大変良くなります。
このように、今自分はどんな症状なのか?それによって専門家とじっくり相談しながら最適な治療法を選ぶ。
これが腰椎椎間板ヘルニアを良くする最善の治療の選び方です。
それもそのはず。
腰椎椎間板ヘルニアは、長い間体の中で少しずつ変化して起こったものだからです。
だから根本的な原因を特定しない限り、選択した治療法が全て付け焼き刃になってしまうということになりかねません。
それならまだマシですが、
「信じて行った治療後に後遺症が残って、さらにひどくなってしまった…」
なんてことがあっては笑い事では済まされません。
結果を急がず、遠回りをしてでも確実にいくことが後々”功を奏す”ことになります。
このような原因の特定を一人で行うのは極めて難しいので、原因を探してそこから治療にあたってくれる専門家を探すことをお勧めします。
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