こんにちは。
大阪市中央区本町でカイロプラクティック整体院を運営している Uenishi整体院院長の上西です。
今回のテーマは 「脊柱側弯症について。背骨のゆがみで起こる様々な症状とは?」 というテーマでお届けいたします。
学生時代の身体検査で「脊柱側弯症」と診断され、 その後少しずつ背骨の弯曲がひどくなって きた方、またはそんなお子様がいる親御さんは、将来のことについて不安に感じておられる方が少なくありません。
脊柱側弯症は、ほとんどのケースが手術の対象外で経過観察となるため、そのまま放置するということになります。しかし何の対策もしなくていいという訳ではありません。
たとえ、その時症状がなくても、歪みが長期にわたると、健康上の問題が起きる可能性が上がり、さまざまな不調を感じることが多いからです。
そこで脊柱側弯症がどんな病気なのか?そして、それによってどんな健康上の問題が起きるのか?そして最後に、症状を最小限に抑えるためにはどうすれば良いか?について詳しく解説していきます。
ぜひ最後までお付き合いくださいね。
目次
脊柱側弯症(そくわんしょう)とは何?
簡単にいうと”背骨のゆがみ”のことです。
そのゆがみの中でも、背骨のねじれを伴った左右へのゆがみが特徴です。
通常人間の体を後ろから見ると 、背骨が体の中心をまっすぐ垂直に走っています。
そして左右の肩甲骨がほぼ水平の高さにあるのが正常です。
しかし、なぜか背骨が前後左右にねじれてしまい、それによって左右の肩甲骨の高さも変わってしまいます。
症状が軽い場合は見た目にはほとんど分かりませんが、進行してくると 左右のゆがみに加えてねじれも同時に起こし 、
背中にコブができたり、片側の肩甲骨が 後ろへ張り出したりして、見た目にも明らかに分かるくらいになることもあります。
脊柱側弯症の種類は、ほとんどが特発性(原因不明)のものになります。
多くの方が悩まれているのが、 この特発性の側弯症。
学生時の身体測定などで 側弯症が見つかりますが、ほとんどの場合無症状で、放置される事がほとんどです。
しかし成人になり、少しずつ側弯症が進行していくと、見た目にも分かるようになり、又それに伴った症状を感じるようになります。
側弯症で起きる症状って?
頭痛
側弯症によって起こる問題のひとつに、首の骨のズレがあります。
特に頭に近い方の首の骨がズレてしまうと、頭から心臓に戻ってくる血管を圧迫してしまい、脳で血液やリンパの流れが悪くなるという現象が起こります。
それによって頭痛が起きてしまいます。
首の痛み、肩の痛み、背部痛
背骨のズレやねじれなどにより、背中の安定感が損なわれてしまうと、筋肉は固くなり、その周囲の血流は悪くなってしまいます。
それによって背中や肩、首にまで痛みが起こるようになり、酷くなると「痛みで夜眠れない」という程になってしまいます。
腎機能の低下
側弯症によって胸腰椎部にゆがみが起きてしまうと、腎機能の低下に陥りやすくなってしまいます。
それによって毒素の排出がうまくできなくなり、尿タンパクや、下肢のむくみ、ぎっくり腰が定期的に起こるなどの症状に発展する事があります。
又、側弯部分の皮膚変色が起こることもあります。
心肥大
背中の弯曲によって、肋骨に歪みが起きます。それにより、心臓が圧迫される事で負担がかかります。負荷が長期にわたると心肥大を起こすリスクが上がります。
心肥大というのは、心臓に負担がかかり続ける事で心筋が肥大し、酷くなるとソフトボール大の大きさまで膨らんでしまう病気です。
”心筋が肥大する”と聞くと、パワーアップするような印象がありますが、逆に心臓の収縮力は低下します。
よって全身に血液が行き渡りづらくなり、息切れ、全身のむくみのような症状が現れます。
全身倦怠感
背骨の湾曲に伴って、肋骨、胸骨などにも歪みが波及します。
つまり、胸郭全体が圧迫を起こし、肺の収縮力を低下させてしまいます。
それによって血中酸素濃度が低下し、全身倦怠感を感じやすくなり、集中力も低下してしまいます。
「最近なんだか疲れやすい」とか、「寝ても疲れが取れない」と感じている場合は、このようなケースも考えられます。
実は脊柱側弯症で、こんなにたくさんの症状が起こるリスクがあります。
若いころは無症状のことが多いですが 、30代から40代にかけてだんだんと症状が 出始め、症状が複数に渡ることも珍しくありません。
側湾症でなぜこのような症状が起こるのか?
背骨の歪みによる神経の圧迫
それは、背骨が体の中で大変重要な役割を担っている事にあります。
背骨の中には、脊髄という神経の束が入っていて、さらにその枝分かれとなった神経が、背骨の隙間から出て全身に駆り巡らされています。
これを末梢神経(まっしょうしんけい)と言います。
末梢神経は、内臓、筋肉、皮膚などにつながる神経で、その動きや感覚をコントロールしている重要な神経なのです。
背骨のゆがみやズレによって、末梢神経を圧迫すると、神経伝達に悪影響が出てしまう可能性が上がります。
実際に神経の圧迫が起こると、特定の筋肉が緊張を起こしたり、内臓の機能が低下するなどの、いわゆる原因不明の不調というものが起こるのです。
臓器の圧迫
もうひとつが、ゆがみによって物理的に臓器が圧迫される事です。
例えば、背骨のゆがみによって、そこに繋がる肋骨や胸骨までゆがみが起こり、胸郭の形が変形します。
そうして物理的に肺や心臓を圧迫するのです。
側弯症の症状を最小限に抑えるために。
脊柱側湾症で症状をお持ちの方に、今の症状を最小限に抑える方法があります。
それは、”大きなズレはその都度取り除いておく!”という事です。
ゆがみを起こしている背骨の中に、いくつか大きなズレが起きている箇所というのがあります。
そこに対して施術を行い、ズレを元に戻しておくのが、今後の症状悪化の予防策として必要なのです。
脊柱側弯症で症状が発症するか否かは、それによって臓器や神経に悪影響を及ぼした場合になります。
よって致命的なゆがみやズレを、そのまま放置してしまう事が問題なのです。
まず今側弯症をお持ちの方やその親御さんは、このことを知っておいてください。
そしてまずは、ご本人の背骨のゆがみ度合いをチェックし、 必要であれば早急に対処するようにしましょう。
ゆがみがひどくなる前に、早めにケアをする事が、将来症状を最小限に抑えるベストな方法と言えるでしょう。
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