大阪市中央区本町でカイロプラクティック整体院を運営している、Uenishi整体院院長の上西です。
あなたは、特に何かした訳でもないのに立っているだけ、または座っているだけで”お尻の奥が痛い”という経験をしたことはないだろうか?
痛みは日を追うごとに強くなってきている。
このような、おしりの奥に針を刺したような痛みを感じるというのは意外と起こりやすい。
実はこの症状が起こる前に、体の中では骨盤の形が変化していて、そのせいで骨盤に付着する筋肉を痛めてしまうと言う事がある。
その一例として、今回は以前から腰痛持ちの女性が、最近お尻まで痛くなってきたという相談を受けたケースをお話しする。
女性は今までただの腰痛だったのが、最近おしりまで範囲が広がってきてなんだか怖くなってきたと話す。
あなたがもしこれと似たような経験をしているなら、同じような原因が隠れているかもしれない。
ぜひよく読んで今後の参考にしていただきたい。
患者
60代女性 主婦(ピアノ講師)
問診
①2ヶ月前から立っていると右のおしりの奥が痛い。
②以前は痛みが晩だけだったのが、今では日中も痛みを感じるようになり、立っているのも辛くなってきた。
③整形外科に行ってリリカ(痛み止め)を処方してもらっているが、効いているのか効いていないのかよくわからない。
④座ると比較的症状は楽で、立ったり歩いたりすると痛みが出る。
⑤今回の件よりも以前から慢性の腰痛があった。
所見
①全体像として、骨盤が開いているように見える。
②患者を立位で横から観察した時に腰が極端に反っているのが分かった。
③そして太ももの前側が張っているように感じる。
④角度を変えて後ろから骨盤を見た時に、骨盤の横が出っ張って見える。
検査
①股関節検査をしたところ、股関節が前方と外方にズレているのが分かった。
②仰向けで、股関節の回転動作の検査をしたところ、スムーズな回転動作ではなく、所々動きに引っかかりがある。
③骨盤が全体的に外側に開いているが、特に右側の開きが大きい。
施術
股関節の調整と骨盤を締める施術を行った。
その後、施術前と同じように立位になってもらい姿勢の変化を横から確認した。
すると腰の反り具合は軽減し、太もも前側の出っ張りが少なくなった。
続いて患者の後ろに回って骨盤を確認したところ、おしりの外側の出っ張りもなくなっており、骨盤全体はひとまわり小さくなったように見える。
患者におしりの奥の痛みやおしりの横の筋肉の痛みを確認してもらったところ、かなり楽になったとのことだった。
原因
このケースは股関節のズレによって起きていた。
股関節の位置が前にズレてしまったために、それに伴って骨盤の形も崩れてしまい、左右とも大きく開いてしまっていた。
それによって骨盤の体重支持ができなくなり、おしりの奥にある筋肉が緊張したことで痛みを出していた。
左右の骨盤どちらとも問題はあったが、特に右側の状態が悪く、今回の痛み起こしていたと思われる。
この状態だと、お尻の筋肉にかかる負担は増大し、立位や歩いたりすることで、おしりの痛みが増幅したという訳だ。
まとめ
股関節のズレは若い人から高齢者まで誰にでも起こりやすいが、その結果としてお尻の筋肉が緊張することによって起こる。
この女性のケースは、長時間座っていた事によって骨盤に重力がかかり続けて開いてしまい、股関節にもズレが起こってしまったと考えられる。
股関節のズレや骨盤が開いてしまう原因としては他にも出産経験、座る時の姿勢に問題があることから来る。
この方はピアノ講師で普段から指導や練習などで座り姿勢が長かったということなので、明らかにズレやすい状況だったことは間違いない。
最近股関節が固く前屈や開脚ができにくくなってきた、お尻が大きい、O脚になってきた気がするというふうに感じていたら骨盤のどこかにゆがみやズレがある可能性が高い。
そのような場合、”骨盤のズレ”を真っ先に疑った方が良いかもしれない。
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