こんにちは。大阪本町・吹田江坂のUenishi整体院院長の上西です。
ふと天井を見上げたときに「首がズキッとする…」そんな経験はありませんか?
例えば、高い棚の荷物を取ろうとしたとき、電球を交換しようとしたとき、あるいはストレッチで顔を上に向けたときに痛みを感じることがあります。
「少しの動きでなぜこんなに痛いの?」と思うかもしれません。実は首は、頭の重さを細い骨と筋肉で支える、とてもデリケートな部分です。日々の姿勢や生活習慣が積み重なって、痛みにつながることも珍しくありません。
この記事では、首の構造や上を向いたときに痛くなる原因、セルフケアとしてのストレッチ、そして病院に行った方がいい場合まで、一般の方でも分かりやすい言葉で丁寧に説明していきます。
目次
1. 上を向くと首が痛い4つの主な原因
上を向いたときに首が痛くなるのは、多くの場合、筋肉や関節に負担がかかっているからです。代表的な原因を見てみましょう。
1. 筋肉のこりや疲れ
長時間スマホを見たり、パソコン作業をしたりすると首の筋肉がずっと緊張したままになります。その状態で上を向くと、固くなった筋肉が引っ張られて痛みを感じやすくなります。
2. 姿勢の乱れ(スマホ首・猫背・ストレートネック)
前かがみの姿勢が続くと、首の骨(頚椎)が本来の自然なカーブを失いやすくなります。いわゆるストレートネックというものです。
ストレートネックは頚椎の動きを根本的に変えてしまいます。その結果、ちょっと上を向いただけで、首の関節や筋肉に急な負担がかかってしまいます。
3. 加齢や関節の変化
首に長年の負荷がかかり続け、さらに年齢を重ねると、首の関節やクッションの役割をしている椎間板が少しずつ変化したり、頚椎に変形を起こすことがあります。そのため可動域が狭くなり、特定の動きで痛みが出やすくなります。
4. 頚椎ヘルニアによる神経の圧迫
上を向くと首に鋭い痛みを伴う場合、頚椎症または頚椎ヘルニアによって神経が骨や椎間板に圧迫されている場合があります。そうすると「痛み」だけでなく「手のしびれ」「腕の力が入りにくい」といった症状が出ることもあります。
2. 首が痛めやすい理由(首の構造を知ろう)
首は背骨の他の関節に比べてとてもデリケートで、動きに弱いという特徴があります。その理由について一つずつ解説致します。
頭の重さを支えている
大人の頭の重さはおよそ 4〜5kg(スイカ1玉くらい) といわれています。その重さを細い首で毎日支えているので、少しの姿勢の崩れでも首には大きな負担がかかります。
首の骨(頚椎)は背骨の中で最も可動域が広い
首の骨は「頚椎(けいつい)」と呼ばれ、全部で7つあります。この骨たちは他の背骨の関節に比べて前後左右、そして回す動きまで幅広く動けるように設計されています。その代わり、腰や胸の骨に比べると不安定で、痛みやトラブルが起きやすいのです。
筋肉・神経・血管が集中している
首には呼吸や頭の支えに関わる筋肉、脳へつながる血管、そして生命維持の脳幹、全身へ枝分かれする運動神経、感覚神経、自律神経などがぎっしり詰まっています。そのため、少しの筋肉の硬さや関節のズレが、痛みやしびれとして現れやすいのです。
3. 上を向くと首が痛いときの注意点
首の痛みは、普段気づかないうちに首に大きな負担をかけていることで起きます。痛みを悪化させないためのポイントを覚えておきましょう。
ゆっくり動かす
いきなり大きく反らすのは危険です。まずは小さな動きから試して、痛みがない範囲でゆっくり行いましょう。
長時間同じ姿勢を避ける
天井を見上げたままの作業(電球交換、天井掃除など)は短時間で切り上げるようにしましょう。どうしても時間がかかる作業は、合間に首を休める時間を挟むことが大切です。
生活環境を工夫する
・パソコン画面は目の高さに合わせる
・画面を見る際は顎を引く
・スマホは下を向かず顔の高さに持ってくる
このように、首に余計な反り返りや下向きを強いない工夫をすると首にかかる負担がぐっと減ります。
痛みやしびれが出たら即中止
少しの違和感なら様子を見ても良いですが、「ズキッと鋭い痛み」「腕にしびれ」が出たら無理をせずすぐに休みましょう。
4. 自分でできる首のストレッチ&抵抗運動3選
ここでは、自宅でできる簡単なケア方法を紹介します。痛みが強いときは無理せず、心地よい範囲で行いましょう。
まず上を向くときに首が痛くなるのは、主に首の前側、または横側の筋肉の硬さが原因によって起こります。以下の筋肉を緩めることで、首の動きのつっかえを取り、上を向きやすくなります。
【要チェック】ストレッチをして症状が悪化する場合
まれにストレッチをした後に首の不安定感や、めまい、痛みが増幅する場合があります。それは首の関節がゆるいタイプ(ハイパーモビリティー)の可能性があります。
その場合はストレッチを一旦中止して専門家に相談しましょう。
1. 胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)を伸ばす
首の横から鎖骨に向かって斜めに走る太い筋肉で、頭を横に傾けたり回したりするときに使われます。固くなるとデスクワークで顎を前に出してしまうため、ストレートネックになりやすく首に負担をかけます。
やり方
- 右側の胸鎖乳突筋を伸ばしたい場合、左手で上から鎖骨を引っ掛けるように軽く押さえます。
- 頭を左に傾けると筋肉が伸びるのを感じます。そこから顔を少し右ななめ上に向けるとさらに筋肉のストレッチが強まります。
- 首の横〜前に伸びる感覚が出たら、そこで20〜30秒キープ。
- 同じ要領で左側も行います。
2. 斜角筋(しゃかくきん)を伸ばす
ほぼ首の横を通る筋肉。姿勢や呼吸とも関わりがあり、固くなりやすく、首の詰まり感や痛みにつながります。
やり方
- 椅子に座ります。右側を伸ばす場合、右手を下に伸ばして、右の座面下を掴み、右肩を固定します。
- 左手で右側頭部を持ち、ゆっくり首を左真横に倒します。
- 右手で座面下を持っていることで、よりストレッチがかかります。
- 首の横が心地よく伸びるのを感じたらそのまま20〜30秒キープ。
- その状態をキープしながら、今度は少し斜め前に頭を動かします。
- すると首の斜め後ろが伸び始めます。伸びるのを感じたらそのまま20〜30秒キープ。
- 同じ要領で反対側も行います。
3. 頭板状筋(とうばんじょうきん)を伸ばす
首の後ろ側についている筋肉で、ストレートネックや猫背姿勢の人は常に負担がかかる筋肉です。硬くなると上を向く際に首が引っかかりやすくなります。
ストレッチ
やり方
- 背筋を伸ばして椅子に座ります。
- 後頭部に両手を組んで当てます。
- あごを軽く引いてから、ゆっくり頭を前に倒します。
- 首の後ろが伸びるのを感じながら20〜30秒キープ。
抵抗運動(首が動かしにくい時はこの方法を推奨)
やり方
- 背筋を伸ばして両手を組んで後頭部に当てます。
- ほんの少しだけ頭を前に倒します。
- 頭を後ろに押そうとしながら、手でその動きを止めその状態を5〜10秒キープする。(力比べのように)
- 力は2割から3割程度と軽く行う。
- 3〜5回繰り返す。
5. 症状が重いときの対処法
次のような症状がある場合は医療機関を受診し、詳しい検査を受けることをお勧めします。
・首の痛みが強くて日常生活に支障がある
・腕や手に「しびれ」や「力が入りにくい」感覚がある
・強い痛みが数週間以上続く
・外傷(転倒や事故)の後に強い痛みが出ている
このような症状の場合、筋肉だけではなく、頚椎や椎間板の問題が考えられます。病院では、レントゲンやMRIで原因を調べることができるので、検査で首の痛みの原因がはっきりするケースも多くあります。
6. 病院の検査で「異常がない」場合は骨格専門整体院がおすすめ!
病院の検査で、「椎間板に問題はない。」、「頸椎もきれい。」と言われ、特に首に異常がない。
それでも首が痛い場合は、骨格専門の整体院に相談することをお勧めします。
首を上に向ける動作で痛くなる原因は、整形外科的に問題がない場合、胸椎(首の下の背骨)や肋骨に問題があるか、頚椎の関節がゆるい可能性があります。
このような人は、首を固定しようと筋肉が固まりやすくなりますが、マッサージで緩めると安定性がなくなり、余計に悪化してしまうことがあるので注意が必要です。
Uenishi整体院では背骨全体や肋骨の動きを検査して、動きの悪い所を矯正しますので、上半身全体として動きが滑らかになります。それによって痛みが消える場合は、その場所が首の痛みの根本原因となり、再発を抑えることができます。
首は一生使う大切な部分です。深刻な問題になる前に、悪い部分は早めに処置して、痛みに悩まされない生活を送りましょう。
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