こんにちは。大阪本町吹田江坂のUenishi整体院です。
「立ち上がるときに膝の裏が痛い」
「歩いたり走ると膝裏がつるような感覚がある」
こうした症状を感じたことはありませんか?
膝裏には、膝の動きを細かくコントロールする小さな筋肉「膝窩筋(しつかきん)」があります。この筋肉に起こる問題によって膝裏に痛みや張り、つるような違和感が生じると言われています。
今回は、あまり知られていない膝窩筋の働きと、膝裏の痛みやつる原因、そして自宅でできる簡単なほぐし方やストレッチ方法を詳しく解説します。
膝裏の痛み・つる原因とは?
膝裏は、太もも裏のハムストリングスやふくらはぎの腓腹筋(ひふくきん)など、複数の筋肉が交差する複雑なエリアです。その中でも膝の深部にあるのが「膝窩筋」。膝の安定性を支える重要な筋肉です。
膝窩筋は普段意識されにくい小さな筋肉ですが、立つ・歩く・しゃがむなど、日常のあらゆる動作に関わっています。
この筋肉が疲労や姿勢の崩れによって硬くなると、膝裏の血流が悪くなり、痛みやだるさ、つっぱり感を引き起こすのです。
ではこの膝窩筋とは、どういった役割があるのでしょうか?
膝裏の痛みに関わる「膝窩筋」とは?
膝窩筋は、膝の裏の深い部分に位置し、大腿骨(太ももの骨)と脛骨(すねの骨)をつないでいます。
膝を軽く曲げるとき、膝窩筋は膝関節を「わずかに内側にひねりながら曲げる」動きをサポートします。膝窩筋は伸ばし切った膝のロックを解除して、膝の屈曲を補助します。これにより膝は安定しながらスムーズに曲がることができるのです。
歩く・しゃがむ・立ち上がるなどの基本動作の中で、膝窩筋は地味ながら欠かせない存在です。
1. 膝窩筋が硬くなるとどうなる?
膝窩筋が硬くなると、膝を伸ばしきる動作で痛みが出たり、膝裏が突っ張るような感覚になります。また、腓腹筋との連動が悪くなり、膝裏全体の動きがぎこちなくなることもあります。
具体的な症状としては、
・しゃがむと膝の裏が痛い
・坂道の下りで膝裏がつっぱる
・膝が伸びきらない
・膝の裏側が重だるい
といった状態が挙げられます。
膝窩筋の緊張を放置すると、膝関節の動きが制限され、太ももやふくらはぎの筋肉にも負担がかかるため、全体的な膝の痛みへと広がっていきます。
2. 膝窩筋が硬くなる原因
膝窩筋は日常やスポーツでで使われすぎたり、逆に動かさなすぎたりすることで硬くなります。特に次のような習慣や動作が原因になります。
・長時間のしゃがみ動作
・坂道や階段を下る動作の繰り返し
・膝がねじれる悪い歩き方
・スポーツでの屈伸動作や繰り返すジャンプ
・冷えや血行不良
膝関節の裏をつなぐ小さな筋肉ですが、その役割は大きく、日常の小さな負担が蓄積しやすいのです。
膝窩筋をゆるめるセルフケア
膝窩筋マッサージ
膝窩筋の場所は腓腹筋の下で深い位置にあるため、強く押すよりも“じんわりほぐす”ことを意識しましょう。
やり方:右足を行う場合
- 椅子に座り、右足を上にして軽く組む。
そうすると膝裏の力が抜けるのでマッサージしやすい。 - 膝裏のくぼみの少し下を狙って、両手の親指をゆっくり深く入れていく。
- 「痛気持ちいい」と感じたところで圧を止め、30秒キープ。
- 場所を少し変えて2、3ポイント行う。
※硬くなりすぎて痛みが強い場合は、時間をかけてゆっくり行うと効果的です。
腓腹筋マッサージ
膝窩筋と腓腹筋は連動して働くため、ふくらはぎ全体の筋肉を緩めることで膝裏の緊張が取れやすくなります。
やり方:
- 床に座り、手を後ろについて体を支える。
- ローラーをストレッチするふくらはぎの下に置く。
- ローラー上に体重をかける。「痛気持ちいい」くらいに調整。
- 圧を強めたいときは反対の脚を上に乗せると負荷UP。
- ローラーをアキレス腱の上から膝下まで、ゆっくり往復させる。
- 硬い・痛い(トリガーポイント)箇所を見つけ、20〜30秒間静止。
- または前後に小さく(2–3cm)動かす。
膝窩筋ストレッチ(ハムストリングスも含む)
これは膝窩筋だけでなくハムストリングスも同時に行えます。どちらも膝関節に関係しているためとても良いストレッチです。
このストレッチを1日1〜2回は行いましょう。
やり方:
- 椅子に浅く腰掛け、片脚を前に伸ばす。
- つま先を天井に向ける。
- 背筋を伸ばしたまま、上体を軽く前に倒す。
- 膝の裏の奥が伸びるのを感じながら20〜30秒キープ。
- 反対側も同様に行う。
無理に伸ばさず、「気持ちよく伸びている」と感じる範囲で行うのがポイントです。
まとめ:膝裏の痛みは「膝窩筋ケア」がカギ!
ここまでで、膝裏の痛みやつる感覚に、膝窩筋の緊張が関係していることが分かったと思います。
膝裏の小さな痛みを放置すると、膝関節の可動域が狭まり、さらに、膝の動きを他の部位でかばうことで股関節や腰にも負担がかかり、腰痛・姿勢の悪化を招くことも少なくありません。
また膝の軟骨や半月板へのストレスが増え、将来的には半月板損傷や膝の変形リスクを高める可能性もあります。
痛みやつっぱりを感じたら、早めのセルフケアを行うか、医療機関や膝の専門家に相談してみましょう。
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