顎に痛みや違和感を起こす顎関節症は、日常生活を快適に過ごす上で大きな支障となります。
例えば食事をする時に痛みが出てうまく食べられなかったり、歯医者さんに行って口を大きく開ける事ができないなど…。
しかし、顎関節症を治療するためにどこに行けば良いのか分からなかったり、仕事やプライベートで忙しく、つい治療の優先順位が上がらず、そのまま放置してしまうということがあります。
しかしこの顎関節症は放置していても治らないどころか、どんどん悪化してしまいます。
今回は顎関節症を放置するとどうなってしまうのか?体の内部の仕組みから詳しくお話ししていきます。
もしあなたが今顎関節症でちゃんとした治療をしていないなら、この記事をぜひ最後までお読みください。
目次
顎関節症は放置し続けるとどうなるのか?
顎関節内にある関節円板が割れてしまう
顎関節は口を開ける動作の支点となる場所で、耳の穴のすぐ前に位置しています。
その顎関節の中には関節円板というクッションのような物があって、顎関節と側頭骨の間に挟まるように存在しています。
これをクッション材として、顎は滑らかな動きができているのです。
しかし顎関節症を放置すると、そのアンバランスな顎の動きによって関節円板に過度な負担がかかり、割れたり潰れたりしてしまうのです。
顎関節の脱臼が起こりやすくなる
上の画像を見てください。
こちらは口を開けるときの顎関節の動きを書いた図になります。
このように通常口を開ける時は、顎関節の関節面が前にスライドしながら口を開けているのが分かると思います。
このような動きは他の関節では起こりませんが、顎関節にだけこのような少し亜脱臼(顎が外れそうになる現象)をしながら動いているのです。
よって他の関節よりも脱臼しやすい構造なのです。
顎関節症の人は口を開く時にこの亜脱臼の動きが通常の人よりも大きく、放置してしまうと顎関節脱臼のリスクが上がってしまうのです。
よって口を開けたとたん、アゴが外れて口が閉まらないという事が起こってしまうのです。
しかもこんな事が癖になってしまったらどうでしょうか?
安心して食事もできなくなってしまいますよね?
顎関節に炎症を起こし、痛みが増幅する
アゴがずれた状態で口の開閉運動を何度も行なっていると、関節円板の損傷を起こすことは先ほどお話ししましたが、実はそれをきっかけに顎関節内に炎症を起こしてしまう事があるのです。
顎関節症により関節円板が損傷されると、そこから炎症が引き起こされます。
そうなると今まで感じていた痛みとは別次元の痛みに変わります。
顎の痛みは増幅し、頬の方にまで広がってさらに苦痛を強いられるようになります。
そして少しあごを動かすだけでも痛みを感じて、痛み止めなどの薬で症状を止めないといけなくなります。
どうすれば顎関節症を悪化させずに済むのか?その意外な解決法とは?
これまでの内容をまとめると、
顎関節症を放置すると起こりうる3つの問題は
①顎関節内にある関節円板が割れてしまう
②顎関節の脱臼が起こりやすくなる
③炎症を起こして痛みが増幅する
ということでした。
私の経験上、顎関節症は放置してしまうと自然治癒することはなく、ほとんどのケースで悪化してしまいます。
そしてもう一つ大切なことは、顎関節が起こる大元の原因のとして、背骨や骨盤の歪みがあり、その歪みが顎関節に影響するのです。
もし歯医者さんでマウスピースなどの治療をずっと続けているのに顎の痛みが良くならない場合は、背骨、骨盤の歪みを治す必要があるかもしれません。
顎関節症の解決の糸口は「土台部分の安定性」すなわち、歪みを取り除く事が大前提だと言えます。
顎関節症の根本的な原因について以下の記事で詳しく書いています。
こちらも是非チェックしてみてください。
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