歩いているときやランニング中、または車の運転中などに「すねの前がズキズキ痛む…」と感じた経験はありませんか?
すね前面の痛みは一時的な筋肉疲労の場合もありますが、放置すると疲労骨折や神経障害など深刻な問題だったということもあります。
痛みを感じた時、「どんな原因が考えられるのか?」「どう対処すればよいのか?」を理解することで、正しくケアする事ができ、慢性化や再発を防ぐことが可能になります。
この記事では、すね前面の痛みの代表的な原因とセルフケア方法、さらに専門機関を受診すべきタイミングと痛みのサインについて詳しく解説していきます。
目次
すね前面の痛みはなぜ起こる?
すね前面には「前脛骨筋」という筋肉、体を支える「脛骨(すねの骨)」、そして血管や神経が走行しています。これらは歩行やランニングの際に常に使われているため、繰り返し負担がかかると炎症や障害が起こりやすい部位です。
例えばランニングでは、着地のたびにすね前面に強い衝撃が加わり、前脛骨筋や骨膜に負担が蓄積されていきます。
また、骨盤の歪みからくる足のねじれによっても、すねに局所的なストレスが集中して痛みを引き起こすことがあります。このように、すね前面の痛みは単純な筋肉痛だけでなく、骨や神経、血流の異常とも密接に関係しているのです。
すね前面の痛みの主な原因
1. シンスプリント(脛骨過労性骨膜炎)
シンスプリントは、ランニングやジャンプを繰り返すことで脛骨の骨膜に炎症が起こり、すねの内側から前面にかけて痛みを感じる状態です。
初期のうちは運動を始めると痛むものの、ウォーミングアップをすれば軽快することもあります。しかし、そのまま無理をすると慢性化してしまい、安静時にも痛みが続くようになるため注意が必要です。
2. 疲労骨折
脛骨に細かいひびが入る「疲労骨折」は、特に運動量の多いアスリートに多く見られる原因です。
運動時の痛みだけでなく、安静時や夜間にも強い痛みが出るのが特徴で、骨に負担がかかり続けることで進行してしまいます。早期に診断を受け、適切な安静と治療を行わなければ骨折が悪化する危険性があります。
3. 前脛骨筋の筋肉痛・炎症
長時間の歩行や下り坂を繰り返すと、足首を持ち上げる働きをする前脛骨筋が酷使され、炎症や筋肉痛を起こします。
軽度であれば数日で改善しますが、繰り返すことで炎症が慢性化し、常に違和感や張りを感じるようになるケースも少なくありません。
4. 神経や血流の問題(コンパートメント症候群など)
筋肉の中で圧力が高まり、神経や血管が圧迫されてしまうのが「コンパートメント症候群」です。この状態になると痛みに加えて足のしびれや冷えを伴い、症状が進むと運動機能にも影響を及ぼします。
運動を続けていると症状が悪化するため、早めの対応が求められます。
5. 坐骨神経痛によるすね前面の痛み
腰から足へと伸びる坐骨神経が圧迫されることで起こる「坐骨神経痛」も、すねの前面に痛みを感じる原因のひとつです。
多くの場合は腰やお尻の痛み・しびれを伴いますが、神経の走行に沿ってすねや足の前側に放散痛が現れることがあります。
単なる筋肉痛や炎症とは異なり、神経性の痛みは「ビリビリ」「ズキン」といった特徴的な症状を示すことが多く、早期に整形外科や神経内科での診察が必要になります。
日常生活で気をつけたいポイント(生活習慣改善マニュアル)
1. 靴の選び方
手順:靴を選ぶ際は必ず実際に履いて、かかとがしっかりホールドされているか確認する。
目安:つま先に1cm程度の余裕があり、土踏まずがサポートされている靴が理想。
避けたいこと:ソールが薄すぎる靴や、サイズが合わない靴を長時間履くこと。
2. 運動前後のケア
運動前:軽くジョギングやストレッチを行い、筋肉を温めて柔らかくする。
運動後:クールダウンを兼ねてストレッチを行い、必要に応じてアイシングをする。注意点:急な動作や反動をつけすぎたストレッチは逆効果。
3. 運動強度の管理
ステップアップ方法:走行距離や運動時間は「前回の1.1倍」程度を上限にする
サイン:運動後に違和感が強く残る場合は、翌日は休養日にする。
心得:「無理して続けること」より「継続できる習慣」がケガ予防につながる。
痛みが出た時の応急処置と自宅でできるストレッチ
1. 炎症が疑われるとき(腫れ・熱感・強い痛み)
やること:RICE処置(安静・冷却・圧迫・挙上)を24〜48時間徹底する。
補足:氷や保冷剤をタオルで巻き、15〜20分を目安に冷やす。
2. 筋肉のこわばりが原因のとき(ストレッチ不足や硬さ)
ストレッチ例①:(足首のストレッチ)
椅子に座り、つま先を床に押し付けて足首を伸ばす → 前脛骨筋がじんわり伸びる。
ポイント:膝を内側に向けて足首の内側に加重する、または膝を外側に向けて足首の外側に加重するなど、向きを変えてストレッチを行うとより効果的
ストレッチ例②:(前脛骨筋のストレッチ)
- 膝立ち姿勢ですね前面から足の甲を床につける。
- 上体をゆっくり後ろへ倒す → すね前面全体が伸びる。
ポイント:上体を手や肘で支えながら、ゆっくりと倒していく。急に後ろに倒れると腰や足などケガの恐れあり!
ストレッチ例③:(坐骨神経痛対策・お尻のストレッチ)
- 椅子に座り、痛みのある側の足首を反対の膝の上に乗せる。
- 背筋を伸ばしたまま、上体をゆっくり前に倒していく。
- お尻の外側〜太ももの後ろにかけて伸びを感じたら、その姿勢で20〜30秒キープ。
→ 梨状筋(坐骨神経を圧迫しやすい筋肉)が伸び、神経の圧迫が和らぎやすくなる。
ポイント:背中は丸めずに伸ばしたまま前屈すると、よりお尻に効きます。
3. マッサージ・フォームローラーの活用
方法:フォームローラー、またはテニスボールをすね外側に当て、体重をかけながらゆっくり転がす。
ポイント:痛みが強い部分は避けて、軽い圧で広範囲をほぐすイメージ。
病院に行くべきサイン(受診チェックリスト)
1. 症状の持続期間
目安:セルフケアをしても2週間以上痛みが続く場合は、自然回復が難しい可能性が高い。
2. 症状の特徴
・強い腫れや熱感 → 炎症や疲労骨折の可能性。
・夜間も痛みで眠れない → 骨や神経の障害が疑われる。
・歩行困難やしびれ → 神経や血流のトラブルの可能性。
ポイント:腫れや熱感、足がパンパンになっている場合は、緊急性の症状の疑いが強いです。すぐに医療機関を受診しましょう。
3. 受診する診療科
整形外科:レントゲンなど画像検査が充実していて、骨折・炎症などを見つけるのに有効。
スポーツクリニック:ランニングや運動に特化した障害に詳しい。
整体院:骨盤の歪みによる坐骨神経痛など、神経性の痛みが疑われる場合に有効。
すね前面の痛みは、日常生活での小さな習慣の改善とセルフケアで防げることも多いですが、長引く場合は専門医の診察が必要です。
「靴」「ストレッチ」「運動強度」を見直し、必要に応じてストレッチやマッサージを取り入れること。そして、早めの受診判断が快適な生活に直結します。
炎症がなく痛みが続くときはUenishi整体院の骨格矯正がおすすめ!
すね前面の目立った腫れや炎症がないのに、痛みが続く場合は、当院の骨格矯正をぜひ受けてみて下さい。骨盤の歪みから脚(股関節から足首)の軸がねじれて、すねに大きな負担がかかっている事があります。
骨格や筋膜のねじれを調整し、運動しても壊れにくく再発も防げます。今気になっている場合は早めのケアをおすすめします。
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