関節痛の中で、腰痛についで2番目に多いのが、膝の痛み。膝の痛みの特徴は、上半身の痛みとは違い、悪化すると日常生活に大きな影響を与えます。
なんとなく感じていた膝の痛みが、最近ひどくなってきたと感じているなら、まずは膝の痛みの状況をセルフチェックシートで詳しく見てみましょう。
目次
膝の痛みセルフチェックシート
現在あなたの膝はどんな状態ですか?
下記の症状に当てはまる項目の点数を全て足してみましょう。
症状の目安は、軽症0〜5点 中等度5〜12点 重症13点以上となります。
歩いていると膝から音が鳴る | 1点 |
歩き始めに膝が痛いが、歩いていると引いていく | 1点 |
走っていてしばらくすると膝が痛くなる | 1点 |
膝が急に動かなくなった事がある | 3点 |
過去に膝を怪我した事がある | 2点 |
階段を登るときに膝が痛い | 2点 |
階段を降りるときに膝が痛い | 3点 |
膝の痛みのせいで長く歩けない | 3点 |
膝を曲げようとすると痛い | 3点 |
椅子から立ち上がるときに膝に痛みが出る | 2点 |
完全にしゃがむと膝が痛い | 2点 |
正座ができない | 3点 |
脚がO脚になっている | 4点 |
膝が腫れている | 5点 |
何度か病院で水を抜いてもらった事がある | 5点 |
重い荷物を持つような仕事をしていた事がある | 2点 |
バレーボールやテニスなど、早い運動から急停止するようなスポーツ経験がある | 2点 |
・軽症:0〜5点
・中等度:5〜12点
・重症:13点以上
いかがでしたか?
あなたの膝の状態が分かったところで、軽症で安心、重症で落胆するのはまだ早いです。
本題はここから。膝についての詳しい解説、原因ついて深掘りしていきたいと思います。
膝関節に痛みが起きやすい理由
膝関節は上半身の体重を支えていながら、同時に歩行、しゃがむ、体を曲げるといった動きも行っており、体全体の中でも大きなストレスがかかる関節です。
ちなみに体重60kgの人が、膝を深く曲げてしゃがんだ体制を取った時、膝には体重の3倍、約180kgの負荷がかかります。
このようにして、膝関節内部の靭帯や半月板、関節軟骨には日常生活動作で負荷がかかりやすく、そこに無理な姿勢やハードな動きを伴えば、膝関節周りの組織が損傷を起こし、痛みに発展します。
膝の痛みと変形性膝関節症との関係
膝の痛みを病院で見てもらたときに「変形性膝関節症」と診断されるケースがあります。
その際、膝の痛みは変形性膝関節症によって起こっていると、お医者さんも含めそう信じている人が少なくありません。
しかし、本当にそうでしょうか?
ある大学の疫学調査によると、「X線で変形性膝関節症と診断された患者のうち、痛みを訴えるものに関しては全体の3割から4割程度だった」という報告があります。
この結果から考えて、必ずしも”変形性膝関節症”と”膝の痛み”がイコールではないと言えるのです。
膝の人工関節手術の必要性
もし、膝関節内の骨や軟骨にかなりの破壊が進んでいて、それによって膝の曲げ伸ばしがまともに行えない場合、外科手術が必要になるかもしれません。
しかし軽度の場合や、例え痛みが強い場合でも、関節の機能がまだ残っている場合は、人工関節手術に踏み切るのには疑問を感じます。
なぜならこの場合、手術を行っても膝の痛みが引かない事があるからです。
よってこの辺りの見極めは、かなり慎重になる必要があります。
膝の痛み、原因の7割は膝の問題ではない!
先ほどお話ししたように、そもそも膝は大きなストレスがかかる関節であるが故に、膝は痛みを起こしやすい関節と言えます。
そしてその大きなストレスの影響で、場合によっては骨の変形など、膝内部に異常が起きる事があります。
しかし、膝の痛みが膝内部が原因で起こっているものは全体の3〜4割程度で、残りの6割〜7割はそれ以外の部分が原因で起きているというのが実際です。
膝の痛みの根本原因は一体どこに?
実は膝の痛みの原因の多くは、膝自体というよりももっと別の場所に隠れているのです。それは近隣関節の機能障害によって、その影響が膝関節に波及することで起こる痛みです。
例えば、腰椎が原因で起こるケース、骨盤・股関節が原因で起こるケース、足関節が原因で起こるケースです。つまり膝関節自体には、痛みの根本原因がない事が多いのです。
これは「物を拾う」「荷物を持ち上げる際にしゃがむ」などの動作の際、膝単独で動く事はなく、腰椎・骨盤・股関節・足関節と連動していることから、このような関節に問題が起きたとき、結果的に体重が集中する、膝関節に痛みが起きるというメカニズムです。
これを見逃してしまうと、膝に原因があると思い込んでしまって、間違った治療を選択してしまうことになるのです。
病院が考える膝関節治療とは?
膝の痛みで病院に行かれた事がある人は分かると思いますが、まずレントゲンを撮って膝内部の異常を確認します。
そして膝の損傷度合いにより手術、または関節注射などの対応がなされます。このように、「膝の痛みは膝関節の異常によって起きている」というのが病院の考え方です。
整体による膝関節施術とは?
当整体院では膝関節の痛みの原因を探るために、膝関節の曲げ伸ばしの機能が正常かどうかを検査します。それに加えて、近隣の関節(骨盤、股関節、足関節)の動きにも着目し、問題がないかを検査します。
その際、問診で過去に捻挫を起こしていないか?交通事故や怪我の経歴はないか?あればどのような事故、怪我だったのか?を詳しく聞き取りします。
当院の考えは、痛みの出所が膝関節以外にも複数あると考え、問題箇所を施術していきます。