小腸と大腸
腸はその役割によって、消化吸収の小腸と、便を作る大腸に分けられます。
小腸の長さは伸ばすと6〜7mで、筋肉によって2〜3mに縮まっています。
胃の終わりから十二指腸、空腸、回腸に分けられ、消化管全体の4分の3を占めている非常に長い臓器です。
大腸の長さは約1.5mで、小腸同様、筋肉の収縮によって縮まっています。大腸のモコモコの膨らみはこの筋肉の収縮によって作られています。
腸の重要な役割
栄養素の吸収と排便
私たちは生命維持のために食物にある栄養素やエネルギーを体に吸収する必要があります。
しかしそのままでは吸収できず、細かく分解して必要なものだけを吸収するという作業が必要です。
その役割を小腸で行います。
そして残った分は水分を吸収して塊にし、便とし排出します。
これが大腸の役割です。
ここで不思議なのが、立っていても寝ていても、食べたものは必ず小腸を通って大腸に向かい、便として排出されるところです。
これは腸自身がポンプのように動き、食べ物を先へ送り出すという蠕動(ぜんどう)運動が備わっており、吸収から排泄までをスムーズに行なえているのです。
免疫機能
腸は人間最大の免疫器官であり、全身の免疫細胞の70%が腸内に存在すると言われています。
つまり、食べ物に混じって入っている異物や細菌、ウイルスを識別し、血液に入る前に排除するシステムが備わっているのです。
これを腸管免疫と言います。
これによって私たちは細菌感染による病気を免れているのです。
精神安定との関係
精神の安定と深く関わる物質の代表格として、脳内で分泌される「セロトニン」(別名:幸せホルモン)という物質が有名ですが、実はそのほとんどが腸で作られていることが分かっています。
脳内で分泌されるセロトニンはわずか2%に対して、腸では90%と圧倒的な量がここで作られています。
また、腸と脳は迷走神経によって双方の連絡をしていることも知られています。
人間の感情と腸が深く関わっていると言われる理由がここにあります。
過敏性腸症候群になる理由
過敏性腸症候群とは腹痛を伴う便秘が続いたり、過剰排便を引き起こす症状のことで、病院に行っても特に異常は見つかりません。
これは自律神経の作用によって起こります。
例えば、交感神経が強く働くと腸の蠕動(ぜんどう)運動が抑えられて、食べ物が長く腸内に滞在するようになります。
そうすると水分が必要以上に吸収され便秘気味になってしまいます。
逆に、副交感神経が強く働くと、腸の蠕動運動は活発になり、水分が吸収されないまま排出され、下痢になってしまいます。
症状の特徴として、便秘か下痢どちらか一方に傾く場合と、便秘と下痢が交互に続く場合とがあります。
日本人に多い「落下腸」と「ねじれ腸」
女性の多くが便秘に悩んでいるという報告があります。
便秘の原因はストレス、食物繊維不足、運動不足、腸内細菌の悪化によるものがありますが、実は腸の形状によっても起こるのです。
本来大腸は、お腹の中を四角形に近い形で走行しているのですが、それが全体的に落ち込んでしまう「落下腸」と呼ばれるものと、腸が途中でねじれたり折れ曲がってしまう「ねじれ腸」と呼ばれるものがあります。
食事や運動を気を付けていても、便秘が良くならないという人は、腸の形そのものに原因があるかもしれません。
腸活ってなあに?
前述の通り、腸は消化吸収を行い、また便を作り排出します。
その工程で腸内細菌が働いてくれるのですが、同時に毒素を発生し、その毒素が体内に吸収されると、あらゆる不調に発展してしまいます。
そこで便をできるだけ早く腸から排出し、体内に吸収される毒素を減らす活動が必要になります。
その活動を「腸活」と呼びます。
腸活の方法には大きく2つあり、一つは腸内環境を良くするための食習慣改善があります。
もう一つは腸の形、またはその周囲の環境(腸に関わる自律神経)を整える方法です。
腸内環境を上げるベストな腸活とは?
「腸”内”環境」と「腸”外”環境」の両方を整えるハイブリッドな腸活です。
前者は乳酸菌などの善玉菌や食物繊維を積極的に摂り、腸内フローラを育てる方法で、簡単な知識があれば自分ですぐに始められることができます。
後者は腸自体の形を整えたり、腸を制御する自律神経の指令系統を正常にする方法です。
これによって腸の内部と外部の問題が解決されることで、今までにない大きな変化が得られる可能性があるのです。
この腸外環境を整えるのに有効な方法が”腸活整体”です。
当院が行う腸活整体の特徴
腸の反射点を刺激し活性化を促す
例えば、便秘がちな方の腸を触ると、片側に寄っていたり、腸全体が下腹部に落ちてしまっていることがあります。
こうなると腸自らで圧迫を起こしてしまい、固くなって蠕動運動を阻害してしまいます。
当院では、人間に備わる反射点の中で、腸にまつわる部分を刺激することで、腸を動きやすくし、また腸マッサージで正しい場所に誘導します。
腸に関わる自律神経の調整
腸は自律神経によっても動きの制御を受けています。例えば、ストレスなどで交感神経の興奮が強すぎると腸の動きが鈍くなるといったことが起こります。
その場合、副交感神経の反射点に対して刺激を行い、腸の蠕動運動を促します。
腸内環境を整えて今より快適な生活を
ここまでで、腸の役割が人間の生命活動にとってどれだけ重要かが理解できたと思いますが、
念の為、もう一度おさらいしましょう。
腸の役割
・栄養素の吸収
・毒素のデトックス
・精神の安定、ストレスに強い体
・免疫システムによる病気の予防
便秘や下痢の症状でお困りの方から、ストレスに弱くなった、全身がだるいなど、病気とは言えないけど調子が良くないといった症状をお持ちの方。
整腸剤、食生活改善だけでは変化がなく、今よりも腸内環境を良くしたいとお思いの方は、この機会にUenishi整体院の腸活整体をお勧めします。
当院の治療方針はただ痛みを取り除くというよりも、自律神経、内臓、リンパといった体全体の問題解決を目指しています。
腸が変われば体全体が変ります。
ぜひお気軽にご相談ください。