症例大全集

膝の外側の痛みと過去の捻挫との関係

今回は膝の外側の痛みについてお話しします。

あなたは過去に足首の捻挫を起こしたことがありませんか?

以前に私のところへ原因不明の膝の外側の痛みでお悩みの方が、「病院ではどうにもならないので何とかならないか?」と相談に来られました。

もう長く整形外科に通っているのに痛みが全く良くならないと言うのです。

そして問診で聞いて分かったのが、過去に”足首の捻挫歴があった”と言うこと。

実は過去に捻挫を起こした人は、その後膝の痛みに悩まされるケースがとても多いんです。

その時の状況のお話しです。

是非最後までお付き合いください。

 

〈上西〉
どうされました?
かなり痛そうですけど。

 

〈患者様〉
いや先生、聞いてください。
2ヶ月ほど前から右膝が痛くて。

 

〈上西〉
どういった時に痛いですか?

 

〈患者様〉
膝を曲げるときも痛いですし
今は歩くのも痛いです。

 

〈上西〉
過去に膝をぶつけたとか捻ったとか
そんなことはなかったですか?

 

〈患者様〉
いえいえ、まったくないです!!

 

〈上西〉
そうですか?
まず膝を見せてもらえますか?

 

〈患者様〉
はい。

 

〈上西〉
どのあたりが痛むんですか?

 

〈患者様〉
膝の外側のあたりですかね。

 

〈上西〉
このあたり??

 

〈患者様〉
あっ、そうそう。そこです。

 

〈上西〉
(触って)痛いですか?

 

〈患者様〉
はい。痛いですね。
まさにこの痛みが深くしゃがんだり、歩いている時に起こります。

 

〈上西〉
なるほど。
これまで病院とかに行って診てもらいましたか?

 

〈患者様〉
はい!近所の整形外科に行ってレントゲンを
撮ってもらったんですが、特に異常がないって。

 

〈上西〉
それで?

 

〈患者様〉
そこから痛み止めの薬や湿布を処方してもらって、
あとリハビリをしてもらっていたんですが、
全く良くなる気配がなくて。

 

〈上西〉
そうですか。わかりました。
もう少し検査をしてみます。

次は足を見せてもらえますか?

 

〈患者様〉
えっ? あっ、はい。

 

検査中…。

 

〈上西〉
以前に足首の捻挫をされてませんか?

 

〈患者様〉
えっ!はい。
何年も前ですが、捻挫は何度か…。

 

〈上西〉
なるほど。
この膝の外側の痛みは足首が関係しているかもですね。

 

〈患者様〉
そうなんですか?

 

〈上西〉
はい。この捻挫ちゃんと治っていないですよ!

 

〈患者様〉
えっ!?いや、痛みはもう無いですが…。

 

〈上西〉
そうなんですが、足首って元々こんな固くなかったですよね?

 

〈患者様〉
確かに最近足首が固いなとは思っていましたが、
そんなの関係あるんですか?

 

〈上西〉
はい。ありますよ!
多分捻挫の影響で足首の関節がずれてしまったんだと思います。

ここがクリアになれば、膝の痛みはマシになりますよ!

 

施術中…

 

〈上西〉
はい。ちょっと触ってみますね。

痛いですか?

 

〈患者様〉
あっ、痛く無いです。

 

〈上西〉
では、次は立ってみてゆっくりと屈伸をしてみてください。

 

〈患者様〉
あっ、大丈夫です。
まだちょっと痛いけどぜんぜん曲げれます。

 

〈上西〉
よし、今回はひとまずここまでです。

 

〈患者様〉
よかった。ありがとうございます。

 

と、ここまでが患者さんとのやり取りです。

このように過去に起こした足首の捻挫が、後に膝の痛みを引き起こす事があります。

これは捻挫以降、足の動きが完全に戻っていないことによって、時間経過とともに膝に影響が及んだのです。

一見全く関係がないことと思いますが、足首の動きはのちに膝に大きな影響を与えてしまいます。

しかし、捻挫の経験者にその当時そんな処置をしたのか聞いてみると、ほとんど何もせず放置してたり、しばらく固定しただけと言う回答がほとんどです。

あなたもそんな1人ではないでしょうか?

捻挫をしたことがある人は、その時から足首の機能が戻っていない可能性があります。

なんか最近膝がおかしいな?

そう思っている方は、一度足首の機能をチェックしてみるのが良いかもしれませんよ。

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